歯科治療器具

歯周病とは

歯周病について

■歯周病とは

歯周病は、プラーク中の歯周病原細菌によって引き起こされる感染性炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき(歯肉)に炎症が起こり、さらに進行すると歯を支えている骨が溶けてしまう病気です。

歯と歯肉の境目(ポケット)の清掃が行き届かないと、そこにプラークが停滞し炎症を起こし、歯肉が赤くなったり、腫れたりします。自覚症状に乏しいため、気がつかないうちにさらに進行すると、膿が出たり歯が大きく動揺し手遅れとなり、場合によっては、歯を抜かなければならなくなってしまう病気です。

従って、治療法は歯周病原細菌の除去になります。細菌の除去にはセルフケア(毎日のお手入れ)とプロフェッショナルケア(歯科医院にでのお手入れ)の併用が有効と考えられます。

■セルフケア

  1. 就寝前・起床時の歯磨き
  2. デンタルフロスや歯間ブラシの使用
  3. バス法:歯ブラシの毛先を歯面に45°に当て、毛先をポケットに挿入し微振動させる
  4. 1歯ずつの縦みがき:歯ブラシを縦に持ち、毛先を歯面と歯肉に垂直に当てて上下に微振動させる1歯ずつの縦みがき
バス法と1歯ずつの縦みがきを併用すると効果的
歯肉炎画像

【歯肉炎】

歯ぐきにのみ炎症がみられ、ブラッシング時に血がでることがあります。歯を支える顎の骨(歯槽骨)は問題ありません。

歯肉炎経度画像

【軽度】

歯ぐきに炎症がみられ、ブラッシング時に血がでることがあります。歯周ポケット(歯と歯ぐきの間)がやや深くなった状態です。歯を支える顎の骨(歯槽骨)は少し溶かされ始めています。

歯肉炎中等度画像

【中等度】

炎症が進行し、歯を支える顎の骨(歯槽骨)が溶け始めます。歯ぐきの腫れや出血がひどくなるほか、歯のグラつきなども感じるようになります。

歯肉炎重度画像

【重度】

炎症がさらに進み、顎の骨の大部分が溶けた状態です。口臭がきつくなり、歯ぐきが退縮して歯のグラつきが悪化します。治療をせずに放置すると、歯が抜け落ちることがあります。

■歯周病と全身の病気に関連する

歯周病は口だけでなく、歯周病菌が血流に乗って全身をめぐり、様々な病気に影響することが明らかになってきている。また、喫煙や肥満などの生活習慣が、歯周病を悪化させることも分かってきている。その為、歯周病対策が不可欠である。

  1. 糖尿病
  2. 心筋梗塞
  3. 脳梗塞
  4. 肺炎
  5. 早産、低体重出生時